病院へ行こう♪

・病院へ行くことのすすめ〜序章

動物を飼っていて最後まで健康でまったく病院のお世話にならないという
幸運な例はあまりないと思います。いずれお付き合いするわけですから、
早いうちに「なんかあったら病院へ」という癖をつけてしまいましょう。

・なぜ病院に行きにくいのでしょうか。

なぜ病院に行きにくいのか考えてみましょう。病院の営業時間が自分の
生活時間とあっていなかったり、先生が怖かったり、どんなときにいったら
いいのかよくわからなかったり、なんとなく億劫だったりしませんか?

・病院選びは恋人選びのようなもの

獣医さんと飼い主さんの相性はとても大事なものと思います。大好きな先生の
ところなら「じゃあ行こうかな。」って思えますよね。
逆に「怖いよー。怒られるかも(実際はそんなことないと思いますけれど)」と
いうような感じだとどうしても足が遠のきますよね。

ホームドクター的にちょくちょくいく病院ならば、近いこと、営業時間が自分の
生活リズムにあっていること、獣医さんが親しみやすいこともあわせて
検討してみましょう。獣医さんと仲良しになってしまうことで、今まで
相談できなかったことも相談できるようになったり、また、「なんとなく変。」と
いうレベルで相談にいって早期に病気をみつけて治療開始の可能性も
大きくなると思います。

ぜひ「なんでも相談できる獣医さん」一人はみつけておきましょう。

本題 病院に行こう♪ベテランさんもしっかり読んでね♪

1.どういう時に病院に連れて行ったらいい?


・お迎え後の健康診断
新しいフェレットをお迎えしたら、まずは病院に健康診断に連れて行くことを
おすすめします。
病院では触診や聴診などの身体のチェック、糞便検査、耳ダニの
チェックなどをおこなうことが多いです。もし便がとれたら乾燥しないようにして
病院に持っていきましょう(新しいものの方が正確な検査結果を得ることが
できます)。
連れて行く時期は「お迎えしたらすぐ」「家に慣れてから」「ワクチンの時
一緒に」といろいろですが、多頭飼いの場合は他の子へ感染する病気も
あるのでなるべく早い時期のほうがいいでしょう。

・予防
フェレットには犬のジステンパーウイルス、フィラリアという寄生虫が
感染することがあります。いずれも感染すると命をおとす怖い病気です。
ジステンパーウイルスの予防は犬用の予防注射をうける、フィラリア予防は
犬や猫の予防薬を飲ませることで予防することができます。
予防注射の回数、フィラリアの薬を飲ませる時期は病院に相談してみて
ください。

・病気になった時
体調が悪い、元気がないと思ったらネットで相談するよりもまずは病院に行く、
病院に電話するなどして専門家の意見を聞きましょう。
電話しても多くは「診ないとわからない」という答えになると思うので、
その場合は病院スタッフの指示にしたがってください。
「診ないとわからない」はすごくきちんとした対応であると思います。
実際にその動物を診ていない状態で指示を与えることの危険性を知っているからです。

相談することで体験談を得る、意見を得るのも大切なことだと思います。
それが思わぬ診断や治療の助けになることもあります。同じ病気の子の
体験談や励ましを聞くことで精神的な支えになることもあります。


しかし病院に行かずにネット上であれこれ調べたり、聞いたりしていると
病気はどんどん進行して悪くなっていく可能性が高いです。
フェレットは体が小さいため病気になったとき病気の進行や身体の衰弱が
すごく早いです。また病気でも遊んだり、食べたりすることもある動物なので、
不調に気がついた時には病気がかなり進行した状態であることも多いです。

どんな病気でも早期発見・早期治療が大事です。また病状がすすむことで
治療が困難になることもあり、命に関わることもありますのでまずは病院に
行くようにすることをおすすめします。



2.病院の探し方


・フェレットが診れるところを探す
 
犬猫に比べると数が多くないことや、日本に入ってきた歴史も浅いため
フェレットの診察をしていない、フェレットに詳しくない病院も少なくなく
ありません。
まずは電話などで「フェレットを診察してくれるか?」「フェレットのワクチンを
うってくれるか?健康診断をしてくれるか?」などを確認してから病院に
行くようにしましょう。
ただし、「診れる」といっても、症例数、フェレットの医療についての関心や
熱意などさまざまな要因で診療内容・治療内容が異なってきます。
可能であれば「健康診断」「爪切り」という理由で複数の病院に行き、
健康な時期に自分とおうちのフェレちゃんにあった病院を探しておくことを
おすすめします。
たくさん先生がいる病院では診療内容が先生によって異なることもあります。
どの先生がフェレットに詳しいか、など聞いておく、名前などをひかえておくと
よいかもしれません。

・複数の病院を探しておく(うりゃはお薦めしてます)

年中無休の病院はそれほど多くありません。かかりつけの休日の時に
体調が悪くなった場合に備えて、ほかにも診療可能な病院を探しておくほうが
無難です。
また、獣医さんによっては「外科手術が得意」「内分泌系の病気が得意」
「エコーなどの検査技術がある」など得意分野や出来ることが異なることも
あります。1件目の病院で治療が出来ない、原因がわからないこと病気に
なってしまった時に転院したり、セカンドオピニオン(主治医とは別の獣医師の
意見を聞くこと)を得ることができます。

これは色んな病院を転々とすることをおすすめしているわけではありません。
基本的にはひとつの病院でひとつの病気についてはずっと診てもらったほうがよいでしょう。
病院を転々とすることで、同じ検査をくりかえし行うことでフェレットに負担を
かける、薬の内容がころころかわったりすることで治療が遠回りに
なってしまう危険性があることは知っておいてください。
転院やセカンドオピニオンの前に、疑問や知りたいことなどがあればまずは
治療にあたっている獣医師とよくお話してみてください。
その上で納得できない、ほかの治療法を捜したいというのであれば転院や
セカンドオピニオンについてその獣医師と相談してみてください。その際、
今までの検査結果、治療内容をもらえるかどうかも聞いてみてください。
それを次の先生にわたすことで繰り返しの検査や遠回りに治療を
避けることができます。

ただし、獣医師の中では、複数の病院に行くこと、転院やセカンドオピニオンを
よしと思わない人もいます。
また地域によっては病院そのものが少なくて、複数の病院を探すのが
困難なこともあります。


・夜間対応しているしているところを探す(うりゃもお薦めします)

フェレットは病院がやってない夜間に体調の不調をみつけることが非常に
多いです。
夜に活動的な動物であること(昼間は寝ていて不調に気がつきにくい)、
日中は仕事などで家をあけていて夜に帰宅して気がつくことなどが
理由としてあげられます。
体が小さい動物のため、症状によっては朝まで待っていたら状態が
かなり悪化してしまう、亡くなってしまうケースもあります。

まずはかかりつけで夜間緊急の対応をしているのか、夜間の病院を
知っているかを聞いてみましょう。
その他にも夜間やっている「フェレット診療可能な」病院を複数探しておくことを
おすすめします。

3.病院に行く時の注意

・温度差に気をつける
フェレットは夏は冷房完備、冬でも密閉性の高いマンションでぬくぬくしてる
ことが多いです。そのため外へでることの温度差は病気の子に思った以上に
負担になります。
夏は保冷剤を準備しておく、冬は暖かい寝具を準備しておくなどしておいた
ほうがいいと思います。
保冷剤、カイロ、ゆたんぽなどを使用する際には冷やしすぎないよう、
暑すぎないように注意してください。カイロは熱をだす際に酸素を
消費しますので密封しないようにしてください。
保冷剤やカイロの中身をかじって食べてしまうこともあります。直接フェレットが
触れないようにしてください。
もちろんそれだけでは温度差は完全になくせません。特に夏の暑い時期は
熱射病になる危険性もありますので暑い時間帯を避ける、公共機関・車などで
暑い所を避ける努力も必要です。

・トイレやフード入れ、水入れなど設置できるよう工夫しておく
移動時間、病院での待ち時間を考えて、排泄物で汚れない工夫を
しておいたほうがいいと思います。
緊急の場合にすぐに準備するのは難しいので、普段から準備しておいても
よいかもしれません。
フードや水は吐いたりしている時にはいれないほうがいいこともあるので、
心配であればかかりつけの先生に聞いてみてください。

・病院に連絡して指示をあおぐ
特に病気の場合は連れて行く際にしておくこと、注意することがないか
確認しましょう。
来院途中にも携帯電話などで指示を聞けるようにしておくとよいかもしれません。 
〜@@先生分かりやすい説明ありがとうございます〜多謝です。

おまけ 緊急時の対応について

フェレット達も生き物です。人間よりもはるかに短い寿命です(2003年現在
6歳〜8歳くらいが寿命ではといわれています)飼いつづける以上病気に
なって急変すること、怪我をさせてしまうこともあるかと思います。その時に
慌てずに対応してあげることで、救命が可能な場合もありますので、
基本的なことをあげさせていただきます。ただし飼い主さんは、獣医さんに
連絡して指示をあおぐこと、ここに書いてあることと違う指示があった場合は
獣医さんの指示を必ず守ってください。

1.病院に連れて行く時の大事なこと

#保温〜毛布でくるむなどしてください。特に冬は外気にあたっただけで
死んでしまうこともあります
#衝撃を与えない〜ゆすったりも厳禁 そっと運びましょう
#営業時間外の場合は必ず病院に電話して連れて行く許可をもらいましょう。
#営業時間中でもあらかじめ緊急であることを連絡してから病院にいった
ほうがスムーズに治療開始できることがおおいです。
#獣医さんと連絡がついたら獣医さんの指示に従って応急処置が必要な
場合は対応してから移動しましょう。

飼い主さんがパニックになると助かるものも助からなくなってしまうかも
しれません。まず落着いておかれている状況をしっかり把握して、すぐ病院に
電話しましょう。

2.簡単な応急処置を獣医さんの指示のもとで行う。

#爪をはいでしまった 怪我をして血が止まらない
  →怪我をしている箇所をガーゼなどで圧迫止血する。血がとまらない場合はすぐ病院へ

#激しい嘔吐
  →水分を取らせたいところですが、かえって飲ませて吐いてしまったのが
気管に詰まって窒息してしまうこともありますので、水はのませずに、
すぐ病院につれていって処置していただきましょう。

#はげしい下痢
  →ぬるま湯やスポーツ飲料を2〜4倍に薄めて体温くらいに暖めたものを
ごく少量ずつのませながら+保温しながら病院に連絡。ただし血便や
水下痢の場合は獣医さんへの連絡が先。状況説明をして必要に応じて
獣医さんの指示で応急処置する方が確実です。

#よだれをたらしてふらふらもしくは意識不明
  →低血糖の発作の可能性がありますので、手元にある砂糖(ブドウ糖の
方がなお可)でも、ハチミツでもバイトでもいいので、少し溶かしてフェレの
歯茎にぬりつけながら病院に大至急電話してください。液体を口の中に
いれてしまうと窒息の危険性があるので「歯茎に塗りつける」ようにしましょう。
その後フェレが意識を回復したら食事をとらせることも大事ですが、意識が回復しても病院に必ずつれていって何が原因でそうなったのか確認していただいてください。もし低血糖発作の場合は処置がおくれると後遺症が心配なのでとにかく早く専門家に処置していただきましょう。

#折れたかも?
  →何かにはさんだりひねったりして「折れたかも?」の時にはすばやく病院につれていきましょう。患部を冷やすと筋肉が収縮してかえって折れるのを促進することがありますので、冷やさないほうがいいかもの場合もあります。これもすばやく病院に連絡して連れて行くまでの応急処置を獣医さんに指示してもらいましょう。

もし、自分のフェレットに何か持病が見つかった場合は必ずかかりつけの先生に「この病気で急変した場合どんな状態になるのか、またどんな応急処置をしたらいいのか」を必ず確認しておきましょう。

 

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